毎週お送りしている旭山記念公園野鳥情報です。
2018年2月25日(日)、ここ最近の旭山記念公園と札幌市旭山都市環境林の野鳥の動きをまとめました。
この野鳥情報は、旭山で野鳥観察を続けておられる方からご提供を受けたものも含まれています。
なお、今週は火曜日まで及び本日だけの情報となります、ご了承ください。
◎今週のシマエナガ情報
今週は19(月)、20(火)そして本日25(日)と10羽以上の群れが見られました。
19日はポートランドの森から風の丘にかけて、20日は森の家裏、25日は森の家南東側藻岩山登山道入口付近で見られました。
また20日には森の家裏の西側にあるイタヤカエデの木の樹液を飲みに来ていました。
イタヤカエデは2月下旬から樹液を勢いよく吸い上げるようになり、それが枝や幹からしみ出したところにシマエナガをはじめヒヨドリ、コゲラ、ゴジュウカラなど野鳥が寄ってきて甘みのある樹液を飲みます。
つららになっている場合はつついたりもします。
これからひと月ほどイタヤカエデの樹液を飲みに来る姿が観察されると思います。
※23日金曜日、STVテレビ「どさんこワイド212」にて旭山記念公園のシマエナガが紹介されました。
昨日今日はその影響もあってかいつもより多くの方がシマエナガの観察や撮影にいらしていました。
さいわい2日とも天気がよく(気温は低かったですが)、本日行ったスノーシュー自然観察会でも10羽以上のシマエナガの群れに会うことができたように、多くの方がシマエナガを観察されたかと思います。
シマエナガの情報は森の家までお越しください。
外の掲示板には1週間のシマエナガの動向をまとめて毎週更新している「シマエナガ出没情報マップ」を掲出しています。
また、シマエナガ観察のこつをまとめた「旭山のシマエナガ」A4横二つ折り文書も無料で配布しております。
◎トピックス
・オジロワシ
2月20日(火)、旭山記念公園上空にオジロワシ1羽が現れました。
高度はかなり高かったですが肉眼でもオジロワシを分かるほどで、上昇気流に乗り滑翔(羽ばたかずに羽を広げて飛ぶこと)を行いながら東の方向に流れて消えました。
オジロワシは豊平川下流から茨戸にかけて及び石狩川下流域で越冬しており、時々内陸にも飛んできますが、札幌では街中でも意外と姿を見る機会が多い鷲です。
・ハチジョウツグミ(ツグミ亜種)
2月12日(月)、園内でツグミの亜種ハチジョウツグミが確認されました。
亜種ハチジョウツグミは2016年、2017年と2年続けて1月に記録がありましたが、これで旭山での記録は3年連続ということになります。
たいてい1羽で観察されますが、来年以降も見られるかどうか今から注目です。
なお、ここで使わせていただいた写真はいつも旭山で野鳥を撮影しておられる方からご提供を受けたものです、ありがとうございます。
胸から顔にかけて赤みがかっているのが亜種ハチジョウツグミの特徴です。
◎冬期間見られる鳥情報
・キクイタダキ
まだ園内の松に比較的よく現れています。
・ツグミ
数羽が園内にいて声がよく聞こえてきますが、うち1羽が森の家近くのナナカマドに寄りついていて、5m以内に近寄っても逃げないことがありました。
・マヒワ
今週も鳴き声はよく聞かれ、風の丘付近や森の家裏のカラマツによく来ます。
・ウソ
声を聞く機会は比較的多いですが、近くでの目撃情報はあまりありません。
・シメ
第1駐車場周辺で比較的よく見られますが数は少ないです。
・カケス(亜種ミヤマカケス)
「ジェイ」と鳴く他、「ヒュー」というような声で他の鳥の鳴きまねをしているらしい様子も時々観察されます。
園内西側エリアで比較的よく見られます。
◎留鳥情報
・クマゲラ
森の家から風の丘に向かう道沿いのカラマツに今週は何度か来ていたようで、観察情報も上がっていますし、カラマツの1本にまだ松やにが出ている新しい食痕の穴がありました。
3月はまだまだ園内で見られる機会があると思われます。
・ヤマゲラ
本日のスノーシュー自然観察会の際に藻岩山登山道入口付近の樹木で採餌する雌の個体が観察されました。
ヤマゲラは声を聞くことは比較的多く、これからまだ目視による観察の機会も多くなると思われます。
・アカゲラ
園内西側エリアでよく見られます。
・オオアカゲラ
今週は目撃情報がありませんでした。
ノスリ
今週は目撃情報がありませんでした。
ハクセキレイ
噴水広場付近から住宅街側で相変わらず声をよく聞きます。
・シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、ゴジュウカラ、コゲラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、ハシボソガラス
よく見られます。
旭山でのバードウォッチング、皆様が多く見られるよう願っております。