旭山記念公園と旭山都市環境林でその時に見られる生きものを、毎週、写真で紹介します。
2020年8月2日 日曜日
まずはこちらから。
ルリボシカミキリ
カミキリ界の人気者、今年も出てきました。
この時ここに2匹いました。
ルリボシカミキリ、旭山では、多くはないですが8月にときどき見られます。
そのままの流れで虫(昆虫)から。
コバネカミキリ
それまで確かな観察記録はなかったですが、今回旭山昆虫リストに記載しました。
(旭山では観察情報がなかったというだけで、おそらくいなかったわけではなく、また必ずしも珍しい種類ではありません)。
スジクワガタ
大人の小指の爪ほどのとても小さなクワガタの雄。
テントウムシのさなぎ
他の木にはいなかったのに、このヤマハギの木にだけテントウムシのさなぎや幼虫がたくさんついていました。

キタクロナガオサムシ
比較的大きめな甲虫、飛ぶことができず地面を歩いています。
アカエゾゼミ
7月30日、園内にて撮影。
旭山ではエゾゼミとコエゾゼミは姿を見る機会も多いですが、アカエゾゼミは珍しいです。

イナゴモドキ
小さめのバッタの仲間、調べてみるとそういう名前でした。
カラスシジミ
翅の表が黒いのですが、めったに翅を広げてとまることがなく、黒い表はまだ見たことがありません。
ジョウザンミドリシジミ
まだ盛んに飛んでいます。
つり橋周辺、森の家周りと栗の木デッキ周辺でよく見られます。
他のゼフィルスもいると思われますが、なかなか同定にまでは至りません。
コキマダラセセリ
今年は多いです。
とまっている花はオオアワダチソウ。
コムラサキ
ときどき見られますが、なかなかとまってじっとしていてくれません。
アキアカネ
だいぶ増えてきました。
ナツアカネはまだ今年は確認していません。

ノシメトンボ
まだ、ノシメトンボの方がアキアカネより多いと感じます。
7月31日から本日8月2日までに旭山で見られた主な昆虫(五十音順)
アオカナブン、アカエゾゼミ、アカハナカミキリ、アキアカネ、アゲハ(ナミアゲハ)、
アブラゼミ、イカリモンガ、イナゴモドキ、エゾスジグロシロチョウ、エゾゼミ、
オオシロオビアオシャク、オオスズメバチ、オオハキリバチ、オオヒラタシデムシ、オニヤンマ、
カラスシジミ、キアゲハ、キタクロナガオサムシ、キバネセセリ、クロヒカゲ、
ケブカスズメバチ(キイロスズメバチ)、コエゾゼミ、コキマダラセセリ、コバネカミキリ、コムラサキ、
シオヤアブ、ジョウザンミドリシジミ、スジクワガタ、セイヨウオオマルハナバチ、センチコガネ、
タカネトンボ、テントウムシ、ノシメトンボ、ハネナガキリギリス、ヒラタシデムシ、
ヒメキマダラヒカゲ、ヒロオビトンボエダシャク、ミカドフキバッタ、モンキチョウ、モンスズメバチ、
ヤマキマダラヒカゲ、ルリシジミ、ルリボシカミキリ
オニヤンマ先週からちらほらと見られるようになりました。
ハネナガキリギリス8月1日に初鳴き、まだ少ないです。
今日はアオカナブンもいました。
続いて花、植物編
ヌスビトハギ
花は今が盛り、たくさん咲いていますが、花は小さいです。
ヤマハギ
こちらはこれからが本番、まだ少ないですが、もしかすると今年は花が少ないかもしれません(昨年多かったので)。
クズ
つる性植物、以上マメ科3点。
キンミズヒキ
ひっつきが続々作られています。

ヤナギタンポポ
園内の明るい林床でちらほらと見られます。
コウゾリナ
森の家の前で6月から咲いているコウゾリナ、もう綿毛状の種子の方が多くなりました。
エゾアカバナ
こちらも6月から咲いている花、まだ残っています。
クサギ
樹木の花、周りには花の香りが漂っています。
7月31日から本日8月2日までに旭山で見られた主な自生種の花(五十音順)
イワガラミ、ウツボグサ、エゾアカバナ、エゾタチカタバミ、カタバミ、
キンミズヒキ、クサギ、クサフジ、クズ、コウゾリナ、
ヌスビトハギ、ノリウツギ、ヤナギタンポポ、ヤブジラミ、ヤマハギ、
7月31日から本日8月2日までに旭山で見られた主な外来種の花(五十音順)
オオアワダチソウ、キクニガナ、シロツメクサ、ヒメジョオン、ブタナ、
ヘラオオバコ、ムラサキツメクサ、ルピナス
最後に話題をもうひとつ。
最近、カラマツの「松ぼっくり」、種子を食べるエゾリスが現れました。
エゾリスが冬の間にカラマツの種子を食べているのは見たことがありますが、夏に食べるのは初めて。
カラマツ林の辺りの道に、こんなものが落ちています。
エゾリスがカラマツの種子を食べた跡。
カラマツ林の下の道ではこれが一面に落ちています。
こちらもエゾリスがカラマツの種子を食べた跡。
エゾリスは、カラマツの松ぼっくりから楕円形の断片を引きはがし、根元についた種子だけを食べます。
これは断片を引きはがし、食べられない部分だけを残して捨てた松ぼっくり。
ヨーロッパトウヒの松ぼっくりの食痕は通称「エビフライ」と呼んでいますが、こちらは「くわい」形、でしょうか。
さらには、落としてしまったのか、気に入らなかったのか、松ぼっくりがそのまま落ちているものもありました。
今日、その現場を目撃しました。
松ぼっくりを選んで取ろうとしているところですが、結構細い枝でも伝っていけるんですね。
こうして食べていました。
カラマツの実がなくなるまで食べ続けるのかどうか、今後要注目です。
引き続き、暑い中の公園散策の際には、水分補給などじゅうぶんな熱中症対策を施したうえでお歩きください。
また、森の家は8月より飲み物をおとりいただくのは大丈夫になりましたので、お気軽にお立ち寄りいただき、ご休憩をおとりください。