6月のヤンマ団は前の日の夜から降っていた雨も朝のうちに止んでくれました。
今日はどんなトンボに出会えるかな?
みんなワクワクです。
午前中は室内の活動でファイルに記録をきちんとつける方法を学んだり、標本の作り方のおさらいをしましたよ。
新入生は三角紙に捕まえたトンボを入れる方法を学びました。
三角紙って何?
トンボは虫かごに入れるのではないの?と新しい体験です。
2年目以降の団員たちは、きちんと出来ていたかな~、と確認とおさらいの時間です。
トンボの標本を作るために必要な草の茎でできた軸は自分たちで作ります。
実際に草地へ行って生えている場所や、どんな植物なのかを見てみましたよ。
次回のヤンマ団までに軸を用意しておくことができるかな?
標本の作り方はトンボ研究会の先生が教えてくれました。
新入団員にとっては初めての作業で、集中力と根気が必要です。
午後からは野外活動でした。
嬉しくて駆け出します。
木道ではアオヤンマ、サラサヤンマが姿を現しました。
木道の柵の向こうにトンボが飛んでいます。
こっちにおいで~!
西岡公園の中にはいくつもの採集地のポイントがあります。
次の採取地を目指して森の中を保護者の皆さんも一緒になって移動していきます。
「西岡ヤンマ団」は保護者やボランティアさんたちと一緒に活動しています。
野外活動は危険が伴います。
たくさんの大人の目があるとそれだけ危険を減らすことができます。
トンボのいる環境には水辺もあるので、子どもだけにならないように目を離せません。
皆さんの協力のおかげで子どもたちはのびのび活動できています。
ニホンカワトンボや
ヨツボシトンボや
サラサヤンマが採集されました。
ほかにもホンサナエ、モノサシトンボ、オゼイトトンボ、シオヤトンボ、モイワサナエ、シオカラトンボが採集されました。
アオヤンマも多数の団員に目撃されています。
管理事務所に到着したら記録をつけて、みんなで共有しました。
調査してそれをきちんと記録することによって、西岡公園のトンボ相の多様性の現状を自分たちの手で把握できますよ。
標本も重要なデータの一部です。
世界中で湿地が減少しています。
日本でも、明治・大正時代にあった湿地の6割余りが消失しているそうです。
積み重ねられたデータは保全活動を決定するうえでの基礎資料になります。
トンボは幼虫時代は水の中で暮らします。
西岡公園の自然は湿地、川、池、と水環境が豊かです。
様々な種類の流水域、止水域、そしてそこに生えている水草の種類、水の底のが泥なのか、礫なのか、などなど…トンボの幼虫はどこにでも住めるわけではないようです。
成虫になると種類によって、草むら、泥、抽水植物、浮葉植物、水面、木の枝、倒木など異なる場所に産卵します。
今回もサラサヤンマの産卵する場所が分かった団員がいましたよ。
どんなトンボがいつ、どこにいたのかがわかると西岡公園の自然の状況もわかってきそうです。
まだ小学生で難しいことはわからなくても、自然を愛する気持ちは、こういった活動を楽しみながら続けていくことによっていつの間にか育っていくのを実感します。
ヤンマ団を手伝ってくれるお兄さんたちの優しさやのびのびした姿、自然を大切に思う姿、豊かな知識を見ると本当にそう思います。
活動終了後にはトンボの先生たちや、卒業生のお兄さんたちとの楽しい時間を楽しみました。
みんな、今日も一日楽しかったね!
講師の皆さん、ボランティアのお兄さんたち、保護者のみなさん、お疲れ様でした。
そして本当にありがとうございました。