野球場そばの草地には、園内の剪定枝を細かく砕いて
(チップ化して)敷き均している場所があります。

針葉樹や広葉樹のチップが混在して堆積した場所のため
色々なキノコが生えてくる場所でもあるのですが
今年は初めて見るキノコが!
これです

まるで蟹の爪みたいだと思いませんか?
先の方にカニミソっぽいのまでついるんですよ、このキノコ。
名前はそのまんま「カニノツメ」といいます。

カニミソのような部分はグレバと呼ばれる胞子の塊です。
少々臭いので虫がたくさん寄ってきていました。

この白いのは、カニノツメの幼菌です。

この白いのが割れ、下の写真のように中からニョキっと
蟹の爪の身のような、托(たく、というそうです)が
伸びていきます。

カニノツメの発生は、9月21日にご来園の方より教えていただき
ました。なのでそれより前より幼菌はあったのでしょう。
自分が稲積公園に異動してきて今年で4年……このキノコの発生は
初めてです。どうやら本州の北限を越えてやってきたようなので
すが、いったいどこから来たのでしょう。
(ただ、カニノツメの明確な北限の記述がネットでは見つからな
かったため不正確でしたら申し訳ないです。お詳しい方、ぜひお
教えください)
チップは園内の樹木のもので、本州からやってきたものは、多分
ありません。考えられるとしたら……
野球場用に定期的に購入する黒土が本州産かもしれない
本州に行ったどなたかの靴に菌糸が付いていたかもしれない
……正直、わかりません。
いずれにせよ、北海道ではかなり珍しい光景となっています。
10月8日現在、まだまだたくさんの幼菌がありましたので
しばらく面白い景観が見られると思います。
きれいな状態でご来園の方に見ていただきたいため
ご覧になる際は足もとにお気をつけ頂き、踏みつぶさないよう
お願い申し上げます。
それから、園内の植物やキノコなどは採取禁止であること
ご留意の程お願いいたします。
それに食には不適なキノコですよ!
持ち帰らないでくださいね