カルチャーナイト大盛況でした!

寄生虫の準備
今日は、毎年恒例のカルチャーナイトで、管理事務所を21時まで開館しました。
今年の企画は、にしおか魚組(子ども達の水辺の調査隊)の指導者による、寄生虫とカエルのミニ講座です。
講習室は、寄生虫の専門家片平浩孝さん(北海道大学地球環境科学研究院博士研究員)の
ディープなお部屋です。夕方から顕微鏡や寄生虫の写真が持ち込まれて、あっという間に寄生虫ワールドになりました。

寄生虫のお話

片平さんは今回、北海道にいる淡水魚に付く寄生虫をメインに紹介してくれました。
魚組の活動でも良く見るトミヨの仲間に付く寄生虫や、水源池にいるコイに付く寄生虫など「寄生虫なんて別世界のお話かな~」なんて思っていた人には、ビックリなお話でしたね。
しかも写真で見ると、意外に綺麗な色や奇抜なカタチをした寄生虫が多く、顕微鏡で見るとさぞかしドラマチックな世界なのだろうと思いました。

子ども達の熱い視線の先には・・・

写真や資料の展示の他に、なんと今回は西岡公園で捕まえた魚を顕微鏡で見て、寄生虫を探す作業も見せてくれました。
顕微鏡を見ながら、ハサミとピンセットを動かす姿は、なんだかお医者さんのようです。片平さんの手先には、子ども達の熱い視線が注がれました。
そして、フクドジョウやエゾウグイなどを解剖した結果、エゾウグイから寄生虫が見つかりましたよ。
片平さんは「生き物から寄生虫が見つかるのは、それだけ生き物同士の結びつきが多様にある証拠だ」と仰っていました。
西岡公園の生き物たちが、寄生虫を介しながら多様に繋がる世界が見えた気がします。

カエルの解説

一方カエルの方は、展示室の一部を利用して、トノサマガエル・エゾアカガエル・ニホンアマガエル・ツチガエルを展示しました。カエルの専門家は、高井孝太郎さんです。「世界一大きいカエルは?」「アマガエルは何で色が変わるの?」など、次々と飛び出す子ども達の質問に優しく答えてくれました。

質問が一通り終わったら、カエルを探しにみんなで夜の公園に出発!
私たちのあまりの騒々しさに、普段は鳴いているはずのツチガエルの声は聞こえず、少々ドキドキしましたが・・・・さすがは専門家!ライトを池に近づけて、ヒョイヒョイとツチガエルを捕まえてくれました。

カエルは何を食べているかな?

事務所に戻ってから、捕まえたツチガエルが何を食べていたのか、胃の中のものを出して調べました。(胃の内容物の出し方が、何ともプロらしく衝撃的でしたね)
胃の中から出てきたのは、アリやワラジムシ・ゾウムシの仲間など、たくさんの昆虫たち。
中にはまだ生きている虫もいて、「命拾いが出来たぞ~」といった風で私たちの目の前に登場してくれました。
水生生物が出てくるかなぁと思っていたけど、意外でしたね。

楽しい時間はあっという間に過ぎていき、21時に閉館となりました。
どの人に聞いても「おもしろかった~!」と満足気で、参加してくださった皆様にとって、
楽しい一夜となったようです。
そしてなんと、106人もの人が来てくれて、今年のカルチャーナイトは本当に大盛況でした。
片平さんと高井さんの専門的なお話は、「難しい!」というよりは、なんだか夢の世界に引き込まれるような感じで、魅了された方も多かったのではないでしょうか。

高井さん、片平さん、参加してくださった皆様、カエルを提供していただいたさけ科学館さん、本当にありがとうございました!