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技術指導講師派遣「東札幌病院 ボランティア いずみ」

3月8日、登録団体「東札幌病院 ボランティア いずみ」に技術指導講師派遣を行いました。
講師は、札幌市公園緑化協会職員で豊平公園緑の相談員の石垣 美深が務めました。

東札幌病院の屋上には、入院患者さんや病院スタッフが自由に訪れることができる温室「ソルガーデン」があります。ソルガーデンには、ゴムの木やセロームなどの観葉植物、アガぺやクロボウシなどの多肉植物、北海道では屋外で越冬できないアザレアやブーゲンビリアなど暖かい気候で育つ植物が鉢植えで管理されています。
室温維持のために換気ができず、乾燥しがちな冬の温室の管理についての指導となりました。

西側の窓辺では、ストレリチアが見頃でした。

ストレリチアの開花

きれいに咲いている、と近づいてよく見てみると、カイガラムシがいます。

カイガラムシがいるストレリチア

「以前の技術指導で土に対策をとるようになってからずいぶん減りましたが、どうしても発生してしまう虫は、見つけたらその場でふき取っているのよ」常にエプロンのポケットには細かく切った布の端切れが入っているのだそうです。

週に一回の活動で十分に潅水をしても、次の週に来た時にはからからに乾いてしまいます。

テーブル上のシクラメンにも、底面給水でたっぷりと水を入れて帰らなければならず、乾燥気味で育てたい植物ですが、この場所に合った方法をメンバーで話し合いながら模索しているのだそうです。週に一度の活動日に乾かしてあげれば改善するのでは、と講師からアドバイスがありました。

テーブル上のシクラメン

温室の中でも一日中日が当たる場所と、朝日が当たる場所、西日が当たる場所があり、どの場所が最適か常に気にかけ、葉っぱの状態を見て置き場所を変えているのだそうです。

セロームは、葉に黄色い変色があり、土や気根の状態を見て「乾いて水分不足のようだ」と石垣さん。しっかり潅水をし、葉に霧吹きをしてみましょう。

セロームの鉢植え

同じようにパキラも葉の色が薄く、葉先が内側に丸まっている乾燥気味の兆候が見られました。

パキラの葉

「ゴムの木の葉が上の方は上向きなのに下の方は下を向いているのはなぜかしら、置き場所はここでいいですか?」などメンバーさんの常日頃思っている疑問にも答えてもらいました。

ゴムの木

「咲き終わったカランコエはどこで切ればいいでしょう。」
予めみなさんで考えた答えは、全員正解。

カランコエの剪定

「とても気持ちを込めて細やかにお手入れされているので、いつも感心します。来るたびに植物の状態が良くなっていますね」
と石垣さん。

重たい鉢の管理も声を掛け合い、助け合いながら仲良く活動しているそうです。温室の植物たちも生き生きしていましたよ。