さっぽろタウンガーデナー講習会「北国のバラ」を開催しました
11月7日、豊平公園でさっぽろタウンガーデナー講習会「北国のバラ」を開催しました。講師は「イコロの森」代表でローズグロワー、ガーデンプランナーでもある工藤敏博さんです。
多くの講習会の講師を務めるほか、大通公園西12丁目バラ園、岩見沢公園他道内各地のバラの植栽とバラの管理指導に関わっている視点から、公共の場に植栽するバラについてお話くださいました。

北海道の気候風土には洋風の趣あるバラがよく似合いますが、一般にバラは病気や虫がつきやすくて手がかかるやっかいな植物です。公共の場所で、ボランティアが限られた時間の中で手入れをするのなら、品種改良が進んで多種多様なバラの品種の中から、耐寒性と耐病性のある種類を選ぶことがまず必要になります。
そこでバラの品種改良が原種からモダンローズに到った経緯の説明があり、交配種から見る耐寒性のあるバラの見分け方、丈夫で耐病性のあるバラを選ぶ時のポイントを教わりました。

スライドでまず最初に岩見沢駅前のバラの植栽の紹介がされると受講者から感嘆の声が上がりました。続いて公共の場に植えるのに適した丈夫なバラの紹介が次々にされ、バラが好きな受講者は熱心に見入っていました。
しかし、同じ札幌市でも場所によって土の性質が異なり、選んだバラが植栽する土地に合うのか、どのような色の花が咲くのかは植えてみないとわかりません。そこで苗を買ってから一年は鉢植えのままで管理し花色の確認をし、前年に植え床を作ってしっかり準備を整えてから翌年春に定植することをすすめてくれました。

公共の花壇に植えるバラについて、
まず、品種選定をして慎重に植えること、そして病気の予防のための薬(講師は植物由来のものを使用しています)の散布をこまめに行うことの2点が大きなポイントだと説明してくださいました。
最後に、日本の中で一番バラが似合う北海道では、住宅地のバラと街なかのバラがつながって都市景観を作ることができれば独自性のある街にすることができると提案されました。
受講したみなさんは、札幌市内各地で花壇活動をされていたり、自宅の庭でもバラが好きで植えて楽しんでいる方がほとんどです。今日の講義を参考にして、バラによるまちづくりが実現するといいですね。