藍の生葉染め~「秋桜(コスモス)」
ご報告が遅れてしまいましたが、北区篠路で活動している「秋桜(コスモス)」が、8月22日(日)に開催した「藍の生葉染め」に参加してきましたのでご紹介します。
=== 藍について ===
明治の初期、この篠路地区には、見渡す限りの藍畑が広がっていたそうです。明治の中期には安価な化学染料などが普及し、篠路の藍は姿を消してしまいましたが、「あいの里」という地名の由来になりました。
北区内では、地域の伝統と文化を継承しようと、藍を育てたり、藍染講座が開かれています。
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この日、「秋桜」のメンバーがお手入れをしている旧琴似川の遊歩道沿いには、キバナコスモスやヒャクニチソウ(ジニア)がきれいに花を咲かせていました。

この遊歩道とつながっている、篠路コミュニティーセンターの西側の花壇で、いろいろな花とともに「藍」を育てています。

私が訪ねた時には、生葉染めに使うため既に刈り取られたあとでしたが、まだ伸びてくるそうです。

生葉染めの会場は、遊歩道のすぐそばの会員さんの倉庫です。約40人の方が集まりました。ほとんどがご近所さんですが、豊平区から参加されたタウンガーデナーの方もいらっしゃいました。

まず、刈り取った藍の葉っぱのやわらかいところだけを摘み取ります。

花が咲く直前が一番きれいな色に染められるそうです。
これが、その藍の花。かわいいピンクの花です。

摘んだ葉っぱをちぎって、水を加えてミキサーにかけます。

ムラにならないように、ミキサーにかけた藍の生葉液の中で絹の布を広げながら10分ほど漬けます。ちなみに、この方法で染める場合は、木綿や化繊の布は染められません。

10分経ったら絞って、2~3分空気にあてます。緑色の葉っぱだったのに、青く染まっていて感動です!

これを3回繰り返します。
同じように染めているのに、みなさん、それぞれ色あいが違います。去年染めた布を染め直している方は、より深い青になりました。
このあと、一晩水にさらしてアク抜きをし、翌朝、色を定着させる作業をしたら、オリジナルの藍染めスカーフの完成です!

染めの作業が終わる頃、みんなで手際よく片付けて、懇親会会場に早変わりしました。
持ち寄ってくださった手作りのお弁当やお漬物、ご自宅で収穫されたトウキビやプチトマト、デザートにはメロンまでそろった、豪華なお食事をいただきました。
お話しをしてみると、元農家さんという方がたくさん!だから、花を咲かせるのもお上手なんですね。

会長の春原さんご夫婦や会員のみなさんのおかげで、とっても楽しく「藍の生葉染め」を体験できました。
一緒に参加されたタウンガーデナーのAさんも楽しんでいただけたようで、「来年は自分で育てた藍で染めようかな」なんて、おっしゃっていましたよ。

私は長い間札幌に暮らしていますが、このような歴史や、それにちなんだイベントが行われていることを知りませんでした。
他の地域でもいろいろな活動をされている方がいらっしゃると思います。
みなさんにお知らせしたいので、花や緑に関する活動や楽しい情報がありましたら、ぜひ、私たち事務局へお知らせください。よろしくお願いします。