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【活動紹介】伏見ガーデニングサークル「陽だまり」

 9月12日(日)、秋の青空の下、さっぽろタウンガーデナーの方たちが中心になってつくられた団体「伏見ガーデニングサークル 陽だまり」(以下、陽だまり)の活動が伏見公園で行なわれました。活動の様子や成り立ちなどをご紹介します。

★伏見公園とその周辺
 伏見公園は、札幌市中心部の南側に位置しています。周囲には、背の高いマンションが多い一方、南には藻岩山を望み、西側に少し足を延ばすと旭山記念公園、北西には円山公園の緑が広がっています。この地域は、マンションや一戸建て住宅の庭、道路沿いのます花壇などがきれいに手入れされたところが多く、周辺の木々の緑と住宅地の花とが互いに活かし合って、潤いと温かみのある雰囲気をつくり出しています。






 3400㎡ほどの面積の伏見公園内には、木陰をつくる大きな木々や芝生に覆われた小さな築山、いろとりどりの花が植えられた花壇があり、砂場やブランコ、すべり台などの遊具がゆったりと配置されています。小学生くらいの子どもたちやベビーカーを押す若い夫婦、散歩中の高齢の方などが、木陰のベンチに腰掛けてやすんだり、駆け回って遊んだりしていて、落ち着きの中に活気を感じる公園です。










★「陽だまり」ができるまで
 伏見公園の花壇は以前は荒れ放題でした。そこで、2005年から有志で植樹ますに花苗を植える活動に取り組んできた幌西第15町内会が、2008年に公園の花壇の手入れもはじめることにしました。それまでは「公園は役所の仕事、住民は手をかけられない場所」と思ってそのままにしていたのです。
 一方、植樹ますの花壇では、植栽後の管理が十分にできず、頭を悩ませてもいました。
 そのような時に、町内会の有志のうち3名が、「さっぽろタウンガーデナー」制度を知り、登録することにしました。そして花と緑のネットワークの講習で学んだことを形にしょうと考えた3人は、それまで熱心に公園花壇の手入れやます花壇づくりに取り組んできた町内会副会長の村田進さんに代表をお願いして、2010年4月「陽だまり」を発足させます。

 5月31日には、町内会の援助を受けて花苗を購入し、近隣の子どもたちや町内会の人たちと一緒に公園花壇への花の植え込みを行いました。その甲斐あって子どもたちが花を大切にするようになりました。



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 近隣の住人や公園そばの保育園からは、宿根草や百合などが寄贈され、花の種類が増えました。雑草もなくなって花壇はきれいになりました。








 最近、土木センターに相談して、花壇の手入れの際に出る雑草や花がらなどをたい肥化するヤードを、公園内に設置してもらいました。これも活動の成果の一つでしょう。




★活動の様子~おそろいのユニフォームで
 「陽だまり」の会員は、町内会の人たちなどをはじめ現在13名です。自宅の庭やベランダ、近所のます花壇の手入れなどを行なってきた花好きが中心です。なかには手芸の先生もいて、おそろいのエプロンやうで抜き、「陽だまり」のシンボルマーク・ヒマワリをモチーフにしたブローチを手作りしてくれました。




 9月12日の作業にはおそろいのユニフォームを身に着けた10名の会員があつまり、近所の高齢の女性宅に咲く花を、公園の花壇へ移植しました。




 この公園の花壇は、木々がつくる木陰がお日さまを遮るのが悩みの種ですが、一方、日が当たる場所では、植え替えたばかりの苗がくったりしてしまいました。水をたっぷりあげたので、きっと元気をとりもどしてくれるでしょう。




 熟練ガーデナーの判断のすばやさ、手早さには感心しました。あっという間に百合の植え替えを終えてしまいました。




 作業しながらの会話の軽妙さがみんなの笑いを誘います。コミュニケーションの豊かさが活動をうんと楽しくしています。作業後は、メンバーの一人が準備した冷たいジャスミンティとハーブティでのどを潤しました。ホッとするひと時でした。






 メンバーは自発的で活気があります。公園花壇や、ます花壇の手入れに加えて、来年からは啓明バスターミナルの草地をコミュニティ・ガーデンにする予定です。地域の景観・環境を整え、札幌で「美しく住みたい街一番」を目指すそうですが、「実現できそう」と感じさせる、明るく気持ちの良い活動の場でした。