Skip to main content

茶話会報告~土づくりを基礎から学ぼう

11月13日(火)、さっぽろタウンガーデナー茶話会の一環で、中島公園の山田岳志さんを講師に、土づくりの学習会を行いました。まずは室内で、土づくりについて、植栽環境の観察や土壌リサーチの必要性といったお話から、赤玉土やバーク堆肥などさまざまな園芸資材の特徴、コンテナと露地で栽培する場合の土の作り方のちがいまで、丁寧に教えていただきました。

その後、あたたかい室内から外に出て、中島公園内の3カ所の土を観察をしました。堆肥が入れられていないバラの花壇では、土がすっかり固くなっていました。2つ目にみた1年ほど前に堆肥を入れた花壇では、土の柔らかさも色も香りも違っていました。排水性・保水性・通気性が改善されてきたようでした。3か所めは、樹木の下、落ち葉がたっぷり降り積もる場所でした。この場所では、落ち葉をそのまま土の上に残しておいているそうです。スコップで掘ってみるとふかふかの真っ黒な土で、森の腐葉土のような香りがうっすら漂ってきました。

再び室内に戻り、植物リサイクルについておききしました。落ち葉や花がら、雑草、剪定枝などの「ゴミ」を、「資源」としてリサイクルして、庭づくりに再び活用しようというお話です。
植物の三大栄養素といえば、窒素・リン・カリウムですが、大量の食糧や飼料などを輸入する日本は「窒素大国」であり、農業で使用する窒素の数倍の量が廃棄されているということ、また、リンはほとんど全量輸入に頼っているそうですが、生物系廃棄物に占めるリンの含有量は、農業生産で使用するリンの肥料成分量とほぼ同じだそうです。目からウロコでした。
そういえば昔、どこかの大学の先生が書いた本に、バナナを輸入して食べるなら、生産国にバナナの皮を返さないとダメといったことが書かれていて、「ゴミを返すなんて!?」と驚いたものですが、生産国の土壌の栄養もバナナと一緒に輸入してるんだなあと、今回のお話をきいて改めて思いました。

ほかにもたくさんのことを教えていただき、充実した内容でした。「とても勉強になった!」という参加者の方々の声も多数寄せられました。