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「ART」

 晴天に恵まれた5月31日(月)、北海道立近代美術館に行ってきました。正確には、近代美術館があるブロックの南西側の歩道わきの緑地帯です。さっぽろタウンガーデナーの丸尾清一さんから、ここに苗を植えるとのご連絡があったからです。
 
 丸尾さんからはじめて連絡をいただいたのは昨年10月、さっぽろ花と緑のネットワークが立ちあがってすぐでした。
 近代美術館の南側には緑地帯が続き、大きな木や低木が並んでいます。一番西側角の緑地帯には、元々は大きな木が植わっていたと思われますが既になく、根元に植栽されていた低木もすっかり弱り、雑草だらけになっていたそうです。それを見かねた丸尾さんは、退職してから遠ざかっていた好きな花壇づくりで、この場所をきれいにできないかと申し出てくださったのです。



 丸尾さんは植栽したい「アルテルナンテラ(園芸名:テランセラ)」を探すとともに、中央区土木センターに相談し、整備の了承を得ることができました。
 結局、アルテルナンテラが手に入れられないまま、春になってしまいましたが、30年来のご友人Tさんのつてで、置戸町の生産者から130株の苗を安く購入することができました。
 丸尾さんが植栽を手掛けたのは5m×2.5m程の緑地帯。そこにあった低木約30本を東側に続いている緑地帯へ移植し、雑草を取り除いた後、中央区土木センターがトラック2台分の土を入れてくれました。
 そして、この日、はるばる置戸町から届いた苗を植えることができたのです。

 もともと花にはあまり興味のなかった丸尾さんですが、10年位前に地方の勤め先で花壇をつくるようになり、一緒に作業をしている子供達の気持が植物と触れ合う事で落ち着くようになるのを見て、花壇作りが好きになりました。
 花壇コンクールに出品している他の花壇を参考にしたり、農家の見事な花壇を見つけては質問したり、緑のセンターに相談するなどして、技術を高めていきました。
 
 今回の花壇では近代美術館前にちなみ、アルテルナンテラの苗を「ART」という文字に並べました。手前には数日前に植えたパンジーが色を添えています。そして、奥には大きなふたばが。神戸のお知り合いから分けてもらったジャンボひまわりの苗です。3m以上の大きさになる品種とのこと。
 すべての苗を植え終わったあと、アルテルナンテラの緑を際立たせるため「ART」の文字のまわりに赤玉土をまきました。これも、永年の花壇づくりの知恵です。
 アルテルナンテラもひまわりも、これからぐんぐんと育ち、近代美術館に来られる方や道行く方々を楽しませてくるでしょう。