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ひろがれ コミュニティ・ファーム

2月13日の「花と緑のまちづくりフォーラム」の準備が佳境にはいりつつあるのですが、「勉強もしなければ(?)」と、1月25日に行われたNPO法人 人まち育てI&I主催の「コミュニティファームに学ぶ勉強会」に参加し、お話を伺ってきました。

プログラムには、I&Iが2010年度にサポートした「あけぼのアート&コミュニティセンター」や、「北の沢デイケアセンター」など札幌市内4ヶ所のコミュニティファーム実践報告が含まれていましたが、とても面白かったので簡単にご紹介します。

コミュニティファームの規模や運営方法は、それぞれの施設・担い手に応じてさまざまです。育てられている植物も、野菜が中心の場所もあれば、一面きれいな花畑というところもあります。共通しているのは、コミュニティファームづくりを通じて人の交流が生まれているということです。

たとえば、これまで外部の人が立ち寄ることが少なかった施設では、お花畑をつくるようになってから、近所の別の施設の人たちが、写生にやってくるようになりました。小学校のみんなで見学に来た後に、お弁当を持って、友達や家族連れで来る人もあらわれました。

高齢者のケアをする施設では、隣接する農家の畑を借りて、トマトやキュウリ、ジャガイモに加えて、ナスタチウムやアマなどを植えたそうですが、農作業には、近隣の児童会館の子どもたちが、時折手伝いに来てくれたそうです。高齢者の方々の中には、作業に参加するのがままならない人もいるのですが、子どもたちの顔が見れるだけでうれしいと外に出る人や、自分たちでつくった野菜を施設のお祭りや、入所者の人たちに食事の際に食べてもらえたのが良かったという人もいて、日々の暮らしがコミュニティファームによって活気づいた様子もうかがえました。

学生たちがゼミの一環で参加しているコミュニティファームでは、最初はあまり熱心ではなかった学生も、通い続けるうちに楽しさが増して、「ファームに行けば、あの人やこの人にあえる」と、作業日を心待ちにするようになったそうです。
「緑のトマトが赤くなるのは知っていたけど、実際に変わったのをみて、『ホントなんだあ』と思った」という素朴な感想には、こちらまでなんだか新鮮な気持ちになりました。
すごく元気なおじいちゃんに「おまえら働け」と言われながら、畑づくりのあれこれを聞いたというのも、コミュニティファームなくしては生まれない世代間の交流のようで、とても面白かったです。

ほかにもいろいろ楽しい話、そして苦労話も伺いましたが、ここにはとても書ききれません。これらの報告はI&Iからのサポートを受けて実際にコミュニティファームづくりに取り組んだ担い手・体験者によるものでしたが、生き生きした話でとても刺激的でした。

まちなかにこんなファームがぽこぽこと生まれると、まちの景色も、人も、もっと生き生きしそうです。