生垣巡りをしてみたい
2010年12月17日
作家の梨木香歩さんのエッセイ『ぐるりのこと』に、イギリスの生垣の長い長い歴史と、生垣の生態系の豊かさ、人間の暮らしとの深いかかわりについて書かれていました。
土地の境界を示す生垣は、千年ほど昔から作られるようになったそうですが、その歴史と同じくらいの時間かかって作られた入り組んだ生態系を持つ古い古い生垣では、イギリス固有の哺乳類の半分、鳥類は5分の1、爬虫類はすべての種を見出すこともできるそうです。
人の暮らしとのかかわりについては、中世のころには薬草の宝庫であり、薪や、食べられる実、お茶の材料になる葉などを集める場でした。
狩りで追われたキツネが生垣に逃げ込んで目をくらます一方で、生垣に寄ってくるさまざまな動物は、人間たちの蛋白源にもなったそうです。
すごいですね。
でも、暮らしと生態系を守ってきた生垣も、急速に消えつつあるようです。古い生垣がなくなると、いったいどのくらいの生物(種)が失われるのか。
イギリスの生垣については、この本に書いてあったことくらいしか知りません。実物をみてみたいし、詳しいことを知りたいなあと思いました。ガーデナーの方の中にはきっと詳しいことをご存知の方もいらっしゃるだろうと思います。機会があったらぜひいろいろと教えてください。