豊平公園
TOYOHIRA PARK緑の情報発信地

「菊花展」始まります

2019.10.28

紅葉が美しく、お天気が良いのでお散歩にお出掛けの方も多いのではないでしょうか。青空に赤やオレンジ、黄色、針葉樹の濃い緑がよく映えます。

朝晩もかなり寒くなり、そろそろ初雪や車のタイヤ交換の話の出る季節になりました。秋が深まるときれいな花を見せてくれる菊の季節です。なかでもこの時期ならではの展示会、「菊花展」が明日10月29日から始まります。

菊花展

今年で25回目を数える豊平公園の「菊花展」。近隣にお住まいの方が多い札幌菊花同好会の白石支部、平岸支部、月寒支部のみなさんが手塩に育てた大菊・小菊などの仕立て菊が88鉢出品されました。

上の写真は正面玄関から入ってすぐの大菊3本立て、大菊1本立て、ドーム菊が並んでいます。

今年は大菊3本立ての管物が少し多く出品されたので、部門として独立させてみました。

   ・大菊3本立て【厚物】  ・大菊3本立て【管物】  ・切花

   ・だるま仕立て     ・福助仕立て     ・大菊1本仕立て

   ・自由部門(ドーム菊、スプレー菊、皇帝菊、ジャンボ福助)

この7つの部門それぞれに入賞である、金・銀・銅賞の作品を決め、金の中で一番となる、”金賞首席”を決めます。

今年の金賞首席は下の写真。

大菊3本立て管物の”精興高峰”という品種で、月寒支部の佐藤さんが受賞しました。

この仕立ては背が高く、1本の基部から3本の茎を伸ばし、茎の先端には1つづつの大きな花が咲くように仕立てます。

管物は花弁が細長く伸び、花弁の先がくるんとなるのが特徴です。

”精興高峰”は花の中心が黄色で、伸びた花弁が白い花なのですが、中央のこれから咲く部分と伸びた花弁の先の高さの差もふっくらしていて、美しい花姿をしています。花部分のアップが下の写真。

菊はとても芽の多い植物で、出る脇芽をかき、短日条件になってたくさん出てくる花芽をかき、芯になっている花も3つがほとんど同時に咲かせるために温度管理や病害虫に気を配り・・・と、仕立てるにはとても作業が多いのです。

しかも、こういった菊の展示会では審査を行います。その審査の時に花が開ききっていてもダメ、高さが基準以下でなきゃダメ、とけっこうシビア。今年は9月・10月になっても暖かい日が多かったので、咲ききってしまい、出品できなかった方もいるそうです。

審査直前も出品された方は菊のお手入れをします。輸送の途中で傷んだり、美しく見せるために不揃いな花弁を取り除いたり。最後まで入念にチェックされていましたよ。

上の写真は金賞首席と大菊1本立ての金賞、その向こうに大菊仕立て3本立ての厚物の金賞が並んでいます。

金賞になった作品は花の幅と高さのボリュームがすごいです。素人目にも、おお!という感じがします。

上の写真は会場内の中央。だるま仕立てが席巻しています。だるま仕立ては大菊の3本仕立てと同じように作るのですが、背が低く、高さ65㎝以下と決まっています。だるま仕立ては花の部分が頭、葉の部分を胴体に見立てて「だるまさん」からきているそうです。

上の写真は左手にだるま仕立て、中央奥に切り花部門が並んでいます。

一枚の写真では全部の菊が収まらないのがちょっと残念なところ。豊平公園の菊花展の展示方法はちょっと風変わりなのです。会場が狭いため、花が良く見える、とか、入賞作品が目立つようにといったことを優先せざるを得ないため、一般の菊の品評会などが行う基本的な展示ができないのです。これもうちの特色なのではないでしょうか。

上の写真の手前は福助仕立て。

福助仕立ては大菊1本仕立てのとても背の低いもの。高さは45㎝以下だそうです。背は低いのですが、花のボリュームはしっかりあります。ほとんど背の高い仕立てと花の大きさはそう変わりません。矮化剤も使うのでしょうけれども、それでもこれだけ小さく育てるのは大変そう。背を高く育てるのよりずっと遅く育て始めるそうです。ちなみに福助仕立ての「福助」も花が頭、葉が胴で、手をついた福助人形に見えることかr来ているそうです。

福助仕立ては今回は6本しかないのでちょっと寂しいですが、後方には自由部門が並んでいます。

自由部門にはドーム菊、スプレー菊、皇帝菊、ジャンボ福助といろいろな仕立てが入っています。

ドーム菊は小菊の仕立てで、こんもりした形の表面にびっしり花を咲かせます。

スプレー菊は中小輪になるのでしょうか。小菊よりも少し大きな花で、こちらも1本立て、3本立てがあります。先端に咲かせる花数は多くなりますので、意外に存在感があります。

皇帝菊は仕立てジャンルというより花の種類になりますが、中サイズの花をつける品種を使います。15本前後の茎をドーム状に仕上げ、先端に1個づつ花を咲かせます。今回出品した中には花の色が裏と表で全く違う品種があります。江戸時代に改良され、今に引き継がれている品種といわれ、非常に目を引く姿です。残念ながら入賞はのがしましたが、あまり見る機会のない花色ですので是非探してみてくださいね。

 

「菊花展」は10月29日火曜日から11月4日月曜祝日までとなっております。

緑のセンター1階アトリウムで開催しています。

日中のお天気が良いと気温が上がり、花が咲き進んでしまう可能性があります。できれば、早めに美しく整えられた姿をご覧になりに来てくださいね。

 

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・バス 「豊平3条12丁目」下車 徒歩約7分
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開館時間:8:45~17:15
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電話:011-811-6568

 

 

 

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